SIerに入って最初に戸惑ったのが、「構築ってどういう順番で進むの?」でした。プロジェクト全体の流れを、3年目の視点で整理します。
構築は工程で進む
ネットワーク構築は、だいたい次の工程で進みます。
- 要件定義: 何が必要かを顧客と固める(規模・可用性・セキュリティ・予算)
- 基本設計: 全体構成、セグメント、冗長化方針など大枠を決める
- 詳細設計: パラメータシート(IP、VLAN、config値)まで具体化する
- 構築(キッティング): 機器を設定し、結線して組み上げる
- 試験: 単体試験・結合試験で、設計通り動くか確認する
- 検収・納品: 顧客に確認してもらい、引き渡す
上流でミスると全部響く
3年やって痛感したのは、上流(要件・設計)のミスは、下流で何倍にもなって返ってくるということです。要件の聞き漏れや設計の矛盾は、構築段階で「作り直し」になります。だから設計書のレビューは丁寧にやる価値があります。
詳細設計=構築の台本
詳細設計のパラメータシートは、構築作業の台本です。ここにIP、VLAN、ホスト名、config値が正確に書かれていれば、構築は「シート通りに投入する」作業になります。逆にシートが曖昧だと、現場で迷い、ミスが増えます。
試験は「設計の答え合わせ」
試験工程は、「設計した通りに動くか」を確かめる場です。
- 単体試験: 機器1台ずつの設定確認
- 結合試験: 機器をつないで、通信・冗長切替・障害時の挙動を確認
特に冗長切替の試験(片系を落として切り替わるか)は必ずやります。ここを省くと、本番障害で「切り替わらない」事故になります。
検収でのポイント
顧客に「要件通りにできている」を確認してもらう工程です。事前に、要件と成果物を対応づけた資料を用意しておくと、スムーズに進みます。
まとめ
構築は、要件→基本設計→詳細設計→構築→試験→検収、という流れで進みます。3年目として言えるのは、上流と試験を丁寧にやるほど、後が楽になるということ。焦って手を動かす前に、設計と段取りに時間をかけるのが、結局いちばんの近道でした。