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STPを深掘り|ルートブリッジ選出とポートの役割

田中 ・ 公開 2026-07-28 ・ 更新 2026-09-04 ・ 閲覧 52
技術解説 #VLAN#冗長化#STP

CCNAでは「STP=ループ防止」で止まっていましたが、CCNPでは選出プロセスまで問われます。仕組みを追ってみます。

なぜループが起きるのか

スイッチを2台以上、複数のケーブルで冗長につなぐと、ブロードキャストフレームがぐるぐる回り続ける「ブロードキャストストーム」が発生します。L2にはTTLのような寿命がないので、一度回り始めると止まりません。STP(Spanning Tree Protocol)は、物理的にはループしていても、論理的に一部のポートをブロックして木構造にすることでこれを防ぎます。

ルートブリッジの選出

まずネットワークの中心となる「ルートブリッジ」を1台選びます。基準はブリッジID(プライオリティ+MACアドレス)が一番小さいスイッチです。プライオリティはデフォルト32768で、同じなら小さいMACが勝ちます。

意図した機器をルートにするには、プライオリティを明示的に下げます。

spanning-tree vlan 10 priority 4096

コアスイッチを確実にルートにするのは設計の基本で、放置すると古い末端スイッチがルートになってトラフィックが変な経路を通る、という事故が起きます。

ポートの役割

ルートブリッジが決まると、各スイッチはポートの役割を決めます。

  • ルートポート … ルートブリッジへの一番コストが低い出口(各非ルートスイッチに1つ)
  • 指定ポート … 各セグメントで、ルートに近い側のポート
  • 非指定(ブロッキング)ポート … ループを防ぐため通信を止めるポート

確認コマンド

show spanning-tree vlan 10

でルートブリッジのIDや、各ポートの役割(Root/Desg/Altn)と状態を確認します。

収束を速くする

従来STPは切り替えに30秒ほどかかります。実務ではRapid PVST+(RSTP)を使い、数秒で収束させます。またPCをつなぐアクセスポートには portfast を入れて、リンクアップ直後に通信できるようにします。「ループ防止」の裏にある選出ロジックまで理解すると、設計の意図が読めるようになりました。

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