サーバやルーティングは冗長化しても、デフォルトゲートウェイが1台だと、そこが落ちた瞬間に全端末が外に出られません。これを解決するのがHSRP/VRRPでした。
問題:ゲートウェイは1つのIP
PCのデフォルトゲートウェイには1つのIPしか設定できません。ルーターを2台置いても、片方のIPを指していたら、その1台が落ちたら終わりです。
解決:仮想IPを2台で共有する
HSRP(Cisco独自)やVRRP(標準)は、2台のルーターで**1つの仮想IP(VIP)**を共有します。普段はActive(Master)側がVIPを持って処理し、Active が落ちたらStandby(Backup)が即座にVIPを引き継ぎます。PC側のゲートウェイ設定はVIPのまま、何も変えなくて済みます。
HSRPの設定例(Cisco)
interface vlan 10
ip address 192.168.10.2 255.255.255.0
standby 1 ip 192.168.10.1
standby 1 priority 110
standby 1 preempt
もう1台は同じVIP 192.168.10.1 を、priority を低め(デフォルト100)で設定します。priority が高い方がActiveになり、preempt を付けると、復旧時に優先度の高い方が主導権を取り戻します。
状態確認
show standby brief
で Active/Standby と、どちらがVIPを持っているかを確認します。
トラッキングで賢く切り替える
Active側の上流リンクが切れても、VLAN側が生きているとActiveのままになり、通信が詰まることがあります。そこで「インターフェーストラッキング」で上流の状態を監視し、上流が落ちたら自分のpriorityを下げてStandbyに主導権を譲る、という設定をします。
standby 1 track GigabitEthernet0/1 20
「ゲートウェイの片系故障で全滅させない」ための必須テクで、実務でもよく問われる部分だと感じています。