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OSPFのエリア設計|なぜマルチエリアにするのか

田中 ・ 公開 2026-07-29 ・ 更新 2026-09-04 ・ 閲覧 29

CCNAでは1エリア(area 0)だけで済みますが、CCNPではマルチエリアが本題になります。なぜ分けるのかを整理します。

シングルエリアの限界

OSPFは各ルーターがネットワーク全体の地図(LSDB)を持ち、最短経路を計算します。規模が小さいうちは問題ありませんが、ルーターが増えると、

  • 地図(LSDB)が巨大になりメモリを食う
  • どこか1本のリンクが上下するたび、全ルーターが再計算(SPF)する
  • ルーティングテーブルが膨れる

といった負荷が出ます。

エリア分割で影響範囲を閉じ込める

そこで、ネットワークを複数のエリアに分け、エリア内の細かい変化はエリア内で閉じるようにします。全エリアは必ずバックボーンエリア(area 0)に接続し、エリア間はABR(Area Border Router)が中継します。

router ospf 1
 network 10.1.0.0 0.0.255.255 area 0
 network 10.2.0.0 0.0.255.255 area 1

これで、area 1 の中でリンクが揺れても、area 0 や他エリアのルーターは大きく再計算せずに済みます。障害の波及を局所化できるのが最大のメリットです。

スタブエリアで更に軽く

末端のエリアには、外部経路(他プロトコルからの再配布経路)を流し込まない「スタブエリア」を設定できます。末端ルーターは詳細な外部経路を持たず、デフォルトルートでABRに任せることで、テーブルを小さく保てます。

area 1 stub

設計のコツ

  • area 0 を必ず中心に置き、全エリアを接続する
  • エリアの境界は「集約しやすい所(連続したアドレス)」で切る
  • 末端はスタブにしてテーブルを軽く

「エリア=障害と情報の閉じ込め単位」と捉えると、なぜ分けるのかが腑に落ちました。集約と組み合わせると効果が一段と上がります。

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