OSPFの次に立ちはだかったのがBGPでした。OSPFと何が違うのか、なぜインターネットで使われるのかを整理します。
OSPFとBGPは「使う範囲」が違う
OSPFやEIGRPは、ひとつの組織の中(自分の管理下)で使う内部ゲートウェイプロトコル(IGP)です。一方BGPは、組織(AS: 自律システム)と組織の間をつなぐ外部ゲートウェイプロトコルです。ISP同士、企業とISPの間など、「管理者が違う世界」をつなぐのがBGPの役目です。
AS番号という「国番号」
インターネットは、AS番号を持つ多数の組織の集まりです。BGPは「宛先ネットワークへ行くには、どのASを経由するか(ASパス)」を交換します。経路選択も、コストではなくポリシー(どのASを通したいか等)で決まるのが特徴で、ここがIGPと大きく違います。
eBGP と iBGP
- eBGP … 別のAS同士(例: 自社とISP)でピアを張る
- iBGP … 同じAS内のBGPルーター同士でピアを張る
最小の設定例(eBGP、自AS 65001、対向 65000):
router bgp 65001
neighbor 203.0.113.1 remote-as 65000
network 198.51.100.0 mask 255.255.255.0
neighbor で相手を明示的に指定してピアを張るのがBGPの流儀です。OSPFのように自動でネイバーを見つけたりはしません。
状態を確認する
show ip bgp summary
でピアの State/PfxRcd を確認します。Established になっていれば正常、Active や Idle を行き来していれば、対向IP・AS番号・到達性を疑います。
実務での使いどころ
企業では、複数のISPと契約して回線を冗長化する「マルチホーム」でBGPを使うことが多いです。片方のISPが落ちても、BGPが自動でもう一方へ切り替えてくれます。CCNPでは、このBGPの経路制御(属性を使った優先度調整)が山場になるので、まずは「AS間・ポリシー・明示ピア」の3点を押さえるのが入口だと感じています。