PCをネットにつなぐと勝手にIPが振られますよね。あれをやっているのがDHCPでした。仕組みを追ってみます。
手動と自動
IPアドレスは手で設定する(スタティック)こともできますが、社内に何百台もあると現実的ではありません。そこでDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバが、つないだ機器へIP・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバをまとめて自動で貸し出します。
DORAという4ステップ
DHCPのやり取りは頭文字を取って「DORA」と覚えます。
Discover : PC「誰かIPくれませんか?」(ブロードキャスト)
Offer : サーバ「このIPどうぞ」(候補を提示)
Request : PC「では、そのIPをください」
Ack : サーバ「はい、貸し出しました」
この4往復で、PCはIP一式を受け取ります。最初のDiscoverは相手が分からないのでブロードキャスト(全員宛て)で叫ぶ、という点がポイントです。
リース(貸出期間)
DHCPで振られたIPは「借りている」状態で、リース期間があります。期間が半分過ぎると、PCは同じIPを更新(延長)しようとします。だからPCをつなぎっぱなしなら、基本ずっと同じIPが使えます。
サーバが別セグメントにいるときは?
Discoverはブロードキャストなので、そのままでは別ネットワークのDHCPサーバに届きません。そこでルーターに「DHCPリレー(ip helper-address)」を設定し、別セグメントのサーバへ橋渡しします。
interface vlan 10
ip helper-address 192.168.100.10
トラブル時に見る所
IPが 169.254.x.x(APIPA)になっていたら、それはDHCPから返事をもらえなかったサインです。ケーブル、VLAN、DHCPサーバの在庫切れ(プール枯渇)などを疑う、という切り分けができるようになりました。