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NATとNAPTの違い|1つのグローバルIPで複数台が通信できる理由

ネスぺ社長 ・ 公開 2026-07-05 ・ 更新 2026-09-04 ・ 閲覧 146
技術解説 #NAT#Cisco

「家に何台も端末があるのに、なぜ1つのグローバルIPでインターネットに出られるのか」。答えはNAPTにあります。NATとの違いを整理します。

NATは「IPの張り替え」

NAT(Network Address Translation)は、プライベートIPとグローバルIPを相互変換する仕組みです。基本形(スタティックNAT)は、プライベートIP1つにグローバルIP1つを対応させます。

192.168.1.10 ⇔ 203.0.113.10

これでは端末の数だけグローバルIPが要り、現実的ではありません。

NAPTは「IP+ポート」で見分ける

そこで実際に家庭や企業で使われているのがNAPT(別名PAT、IPマスカレード)です。IPアドレスに加えてポート番号まで書き換えることで、1つのグローバルIPを多数の端末で共有します。

192.168.1.10:50001 ─┐
192.168.1.11:50002 ─┼→ 203.0.113.1 の別々のポートに変換
192.168.1.12:50003 ─┘

ルーターは「どの内部端末のどのポートを、外側のどのポートに割り当てたか」を変換テーブルで管理します。戻りのパケットは、この対応表を逆に引いて正しい端末へ返します。

戻り通信をどう振り分けるか

外から見えるのは 203.0.113.1 の1つだけ。でもポート番号が端末ごとに違うので、返ってきたパケットのポートを見れば、どの内部端末宛てか一意に決まります。ポート番号が「宛先の内線番号」の役割を果たしているわけです。

Cisco設定例(NAPT/PAT)

interface Gig0/1
 ip nat inside
interface Gig0/0
 ip nat outside
ip nat inside source list 1 interface Gig0/0 overload
access-list 1 permit 192.168.1.0 0.0.0.255

末尾の overload がNAPT(ポート多重化)の指定です。

確認コマンド

show ip nat translations

で、内部IP:ポート ⇔ 外部IP:ポートの対応表が見られます。

まとめ

  • NAT … IPを1対1で変換
  • NAPT … IP+ポートで多対1に変換(家庭・企業の標準)

「グローバルIPが枯渇しているのに繋がるのはなぜ?」の答えが、このポート多重化です。ネスペでも実務でも土台になる考え方なので、変換テーブルのイメージを持っておくと理解が一気に進みます。

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