FortiGateやCiscoのFWで使われる「ゾーンベース」の考え方。従来のインターフェース単位のルールとの違いを解説します。
従来:インターフェース単位でルール
古典的なFW/ルータのACLは、インターフェースごとに「in/out」でルールを当てていました。インターフェースが増えると、組み合わせが増えて管理が煩雑になります。
ゾーンベースの考え方
ゾーンベースでは、インターフェースを**ゾーン(役割のグループ)**にまとめ、ゾーン間の通信に対してルールを書きます。
ゾーン例:
TRUST … 内部LAN
UNTRUST … インターネット側
DMZ … 公開サーバ
ルール例:
TRUST → UNTRUST : 許可(社内→ネット)
UNTRUST → TRUST : 拒否
UNTRUST → DMZ : Web公開のみ許可
DMZ → TRUST : 最小限のみ許可
「どのゾーンから、どのゾーンへ」で考えるので、直感的で、インターフェースが増えてもルールが整理しやすいのが利点です。
デフォルト拒否が基本
ゾーンベースでは、明示的に許可していないゾーン間通信は拒否されるのが基本です。これは「デフォルト拒否+必要な通信だけ許可」というセキュリティ原則にそのまま合致します。
FortiGateでのイメージ
FortiGateのファイアウォールポリシーは、まさにこの発想です。「送信元インターフェース/ゾーン → 宛先インターフェース/ゾーン」に対して、送信元・宛先アドレス、サービス(ポート)、アクション(許可/拒否)、そしてUTMプロファイル(AV/IPS等)を紐づけます。
設計のコツ
- ゾーンは役割で分ける(内部/外部/DMZ/管理など)
- 同じ信頼レベルのインターフェースを同じゾーンに
- ゾーン間ルールは最小権限で。広い許可を作らない
- 管理アクセス用のゾーン/経路を分けて、管理通信を守る
まとめ
ゾーンベースファイアウォールは、インターフェースをゾーンにまとめ、「ゾーン間の通信」にルールを書く方式です。インターフェース単位より整理しやすく、デフォルト拒否の原則とも相性が良い。FortiGateなど現代のFWはこの考え方が基本なので、「どのゾーンからどのゾーンへ」で設計する癖をつけると強いです。