在宅勤務で「社内システムに安全につなぐ」を実現するのがリモートアクセスVPN。中でも普及したSSL-VPNを解説します。
リモートアクセスVPNとは
拠点間VPN(Site-to-Site)が「拠点と拠点」をつなぐのに対し、リモートアクセスVPNは「個人の端末」から社内ネットワークへ安全につなぐものです。在宅勤務や外出先からの接続で使います。
SSL-VPNとIPsec VPN(リモート)の違い
リモートアクセスの方式には、主にSSL-VPNとIPsec VPNがあります。
- SSL-VPN: HTTPSと同じSSL/TLSで暗号化。443番ポートを使うため、多くのネットワーク環境でファイアウォールを越えやすい。専用クライアント、またはブラウザで使える方式も。
- IPsec VPN(リモート): 専用クライアントが必要。環境によってはポートが塞がれて繋がりにくいことも。
「どこからでも繋がりやすい」点で、SSL-VPNが在宅勤務で広く使われました。
SSL-VPNの2つの形
- フルトンネル: 端末の全通信をVPN経由にする。社内経由でインターネットにも出る。制御しやすいが、社内回線に負荷。
- スプリットトンネル: 社内宛てだけVPN、その他は直接インターネットへ。速いが、設計を誤ると社内トラフィックが漏れるリスク。
セキュリティ要件と回線負荷のバランスで選びます。
認証を固める
リモートアクセスは「社外から社内に入る」入口なので、認証が命です。
- ID/パスワードだけでは不十分
- **多要素認証(MFA)**を組み合わせる(ワンタイムトークン、証明書など)
パスワード漏洩だけで社内に侵入されないよう、多層で守ります。
運用の注意点
- 使っていないアカウントは無効化(退職者アカウントの放置は危険)
- VPN機器のファームウェアを最新に(VPN装置の脆弱性は攻撃の的になりやすい)
- 接続ログを取り、不審なアクセスを監視
まとめ
SSL-VPNは、443番で繋がりやすく、在宅勤務のリモートアクセスを支えてきた技術です。フル/スプリットの選択、そして多要素認証と機器の最新化が安全運用の要。社外からの入口だからこそ、認証とパッチ管理を手厚くするのがセキュリティ担当としての勘所です。